被害総額4億円!デュナミス・レーシング納車詐欺?小谷社長に何があった?



長野市の自動車販売店『デュナミスレーシング』で新車購入のためにお金を払った客に対し、最長2年以上納車されず、返金も殆ど行われていない問題で’22年10月26日、同販売店の代表取締役社長、小谷徹(おたに・とおる)容疑者(63)が詐欺容疑で逮捕された。

納車トラブルだけで100人以上。小谷容疑者の金銭トラブルもいれると被害者の人数は300人以上になり、
被害総額4億円になる今回の事件。東北でどこよりも新車を安く売るカーショップに何があったのか。

デュナミスレーシングは長野屈指のチューニングショップだった

デュミナス・レーシングは長野県屈指のチューニングショップとして有名だった。

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オーテック塚田やオートプロデュースボスなど全国展開する店もある中、広く門戸を開き新車をどこよりも安く仕入れ整備に力をいれる店だった。
整備士が5人いて定期的に走行会を開いた為、車に貼る『DR』のステッカーは憧れの的になっていた。

小谷氏は、新潟県内の高校を卒業後、神奈川県内の日産工場勤務を経て、神奈川県の日産ディーラー営業マンに。
長野県内の日産ディーラーに移り、県内トップの販売台数が認められ35歳で営業部長に昇進したが、ディーラーを退職。’95年にデュナミス・レーシングを開業した。

ドレスアップカーやドリフトカーで有名だったデュナミスレーシング。
現在の店舗に移転してからはチューニングよりも販売がメインとなったというが、何故だったのか。

経営者・小谷氏は見栄っ張りだった?

不景気による車屋の夜逃げが相次ぐ中、デュミナス・レーシング経営悪化の原因といえば経営者の小谷氏の性格だろう。

『見栄っ張りで節約ができない。バブル景気のいい気分が抜けていない人』被害を受けた人々は小谷氏の短所をこう語る。
出勤の車は時価1000万のGT-R。食事は毎晩外食。焼き肉店や寿司店で食べきれない分は残す、捨てることも平気、金遣いが荒かったという。

店の経営が上向きな間は、それでも従業員が目をつぶっていたかもしれない。しかし『本業以外』のことに手を出した時はさすがに従業員も去って行った。
’11年、小谷氏は52歳の時に長野市議会議員選挙に出馬し落選。これを境に店の経営状態が悪化。


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店のあった土地は所有者から借りていたことも災いした。

納車代金は土地の借金返済に充填されていた?

デュナミス・レーシングの納車詐欺事件は2年前に遡るが、この頃から浮上していたのが小谷氏が土地代を滞納していたことだ。
土地の所有者への未払いが相次ぎ、’21年12月にはとうとう社長は行方をくらました。

通常ならば客から預かったお金でディーラーに車を発注(業販)し卸してもらうのだが、
そのお金を小谷氏は別の借金返済に充てていた危険性がある。

土地借金が未払いのまま強制執行され建物も壊されたということは別の借金があり経営難に陥る要因が他にあったと考えられる。

社長失踪2年前には整備士は誰もいなかった?

開業当時は整備士が5人いたデュミナス・レーシングだが、小谷氏の選挙騒動のせいで、整備士に給料を払えなくなり、仕事は近所のGSに丸投げ状態だったことが発覚。

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新車をどこよりも安く売り整備で稼ぐ店だった為、利益を回収できなくなった。新着情報の更新もこの通り2年前で止まっている。


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ますます経営が傾き、小谷氏は’20年の年末に脳梗塞で倒れた。

夜逃げをしたつもりが、さいたま市の高齢者福祉施設にいる所を逮捕された小谷氏。
4億円の代償は重い。