祇園祭神幸祭・環幸祭の白装束の人は?ボランティア募集してるって本当?



祇園祭・前祭山鉾巡行後の神幸祭と、後祭巡行後の環幸祭。神社のご神宝を持って列を組み、神輿を先導する白装束の男性たちは、八坂神社の氏子組織です。

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令和5年(2023年)から、神輿渡御にボランティアを採用した所、全国から300人以上の応募があり、年々増え続けるといいます。

『志丁(しちょう)組』は、氏子組織の一部

祇園祭の神幸祭・環幸祭の神輿渡御を先導するのは、八坂神社の氏子組織『宮本組』。八坂神社のお膝元である弥栄学区(京都市東山区)の住人約70人が所属しています。

今までは学生アルバイトに頼んでいた神輿渡御でしたが、ボランティアを募集した所、好評だったので組織化することに。

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ボランティアの命名は『志を持ったボランティアを未来へ繋いでいこう』ということから『志丁組』になりました。参加することで記念品も貰えるということです。

では志丁組に参加するには、どんな条件が必要なのでしょうか。

倍率約3.5倍?ますます増えそうな志丁組の倍率

志丁組に参加するには以下の条件が必要です。

  • 19歳~55歳までの男性
  • 元気で体力に自信がある
  • 神幸祭、環幸祭、それぞれ90人
  • 外国人でも日本語での意思疎通が可能で、文化をきちんと理解していれば応募可能
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ボランティアの応募締め切りは5月末ですが、毎年応募されている強者もいらっしゃいます。早めに応募が打ち切られ、選考に入る可能性もあります。

祇園祭といえば山鉾巡行を見れば終わりというのは、観光客の考えではないでしょうか。山鉾巡行の痕の神幸祭、環幸祭があるからこそ、祇園祭は神事と言えるのです。

神幸祭、環幸祭は祇園祭の主役

祇園祭は山や鉾が取り上げられがちですが、神事という面では、山鉾巡行の夕方に八坂神社を出発する神幸祭、環幸祭の神輿が主役です。神輿の内訳は以下の通りです。

  • 中御座(素戔嗚尊(スサノオノミコト)
  • 東御座(櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)
  • 西御座(八柱御子神(ヤハシラミコガミ)

 

神幸祭は、前祭山鉾巡行の日の午後4時に、八坂神社境内からこの3つの神輿が出発。午後8時に四条寺町の御旅所に奉納されます。

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3つの奉納された神輿は、環幸祭まで7日間、御旅所で奉納されます。その間、芸妓さん、舞妓さんが、七日七晩無言参りをします。無言参りをすることで願いが叶うと言われているからです。

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いががでしたでしょうか。

祇園祭=山鉾巡業、粽が全てという観光客の方も多いと思います。本来の祇園祭は、山鉾はその後に続く神幸祭のお清めだということが判れば、神幸祭にも興味がわくと思います。