いかのおすし?おかしもすき?避難訓練の合言葉の意味は?
学校や幼稚園、保育所でならった避難訓練の合言葉に『いかのおすし』『おかしもすき(おかしも)』があります。これってどんな意味で、どこから来ているんでしょうか。
いかのおすしは誘拐事件防止から隠語
『いかのおすし』は、子供を不審者から身を守るために作った防犯用語の隠語です。略語は以下の通りになります。
©alsok.co.jp
- 知らない人について『いか』ない
- 知らない人の車に『の』らない
- 危ないと思ったら『お』おきな声を出す
- その場から『す』ぐ逃げる
- 大人の人に『し』らせる
『いかのおすしが届きました』で大惨事を未然に防いだケースも
『いかのおすし』を防犯訓練に活かし、大惨事を未然に防いだケースもあります。
’21年11月9日午前中、宮城県登米市の豊里こども園の敷地内に刃渡り12センチの包丁を持って侵入した31歳無職の男が殺人容疑の疑いで逮捕されました。
こども園の柵を乗り越え侵入した不審な男に気付いた職員が他の職員に『いかのおすしが届きました』と声をかけ、その間に遊んでいた児童100人を避難させ、110番通報。
包丁を持った男を取り押さえることが出来たのです。
児童誘拐、無差別殺人事件おきた教訓
『いかのおすし』は昭和末期~平成にかけておきた、不審者による児童誘拐事件や学校侵入による無差別殺人事件を未然に防ぐために作られました。
宮崎勤事件や、大教大附属池田小学校事件を防ぐためです。
当時、東京都教育委員会・生活指導だった若林彰氏(現:有明教育藝術短期大学学長)が標語を作成。東京都内1300の小学校に配ったことから全国の小学校、幼稚園、保育所、こども園の防犯対策として広がって活きました。
おかしもすきは、明石歩道橋事故が教訓
さらに災害避難の際に『おかしも』もしくは『おかしもすき』という略語も作られました。
20年前の明石歩道橋事故を教訓にして広まったと言われます。
『おかしもすき』の略は以下の通りです。
- 「お」:押さない
- 「か」:かけない
- 「し」:しゃべらない
- 「も」:戻らない
- 「す」:すばやく動く
- 「き」:(よく)聞く
いかがでしたでしょうか。
実際に避難訓練の合言葉として活用して大惨事を未然に防ぐこともできるこれらの言葉、是非活用してみて下さい。