スイーパーとスライダーの違いは何?米メジャーで流行った理由も紹介!
スイーパーは、スライダーの一種です。
’23年の第5回WBC決勝で大谷翔平(日本代表・エンジェルス)が、最終打者マイク・トラウト(米国代表)に対し
投げて有名になりました。
球速87マイル(約140キロ)、17インチ(約43.2センチ)に変化するスイーパーは打者から見ると
『ストレートで来た球が自分の目の前で消えてなくなるように曲がる』感覚です。
現代の魔球といえるスイーパーは、いつごろから多用されるようになったのでしょうか。
スイーパーとスライダーの違い
スイーパーは厳密にはスライダーから派生した球種です。
スイーパーとスライダーの主な違いは以下の通りになります。
- スイーパーは128km以上の球速
- 25cm以上横に曲がり、縦の変化が10cm以上沈まないもの
- バッターの直前で大きな弧を描くので、途中までストレートに見える
- スイーパーはまだ『横スライダー』と認識されていることも多い
では、スイーパーはいつ頃から、スライダーと分けて考えられるようになったのでしょうか。
スイーパーは’20年後半から取り入れられた
今まで、横スライダーとして認識されていたスイーパーでしたが、
スピードと制球力の両方を備えた投手が、横スライダーを覚えたことで、スイーパーが
定着したのでは、と見られています。
エンジェルズの大谷翔平選手、ドジャースはブレイク・トライネン選手、
フリオ・ウリアス選手がスイーパーを導入。
さらにアンドリュー・ヒーニー選手は、これまで伝家の宝刀としていたカーブの代わりに
スイーパーを所得したというのですから、メジャーでの知名度は目を見張るものがあります。
ただし、スイーパーとスライダー明確に投げ分けを出きる選手はメジャーでもおらず、
ダルビッシュ有選手が唯一、投げ分けを出来ると言われています。
スイーパーを投げる選手の弱点は?
スイーパーが試合で使われ始めた当初は、メジャーリーグでも無双と言われていましたが、’23年にはスイーパーを多用する選手の弱点も見えています。
大流行中のスイーパーだが、右投手なら対左では有効性が落ちるという弱点も。
対左にはチェンジアップが有効だが、腕の捻り方が違う(回外と回内)のでスイーパーが得意な人はチェンジアップ習得が難しいことも多い。
そこで代わりにスプリットを投げる投手が増えていると。https://t.co/M2zmOP0hZV— メジャトピ (@mlbtopics) April 19, 2023
@twitter.com/mlbtopics
スイーパーを多用する選手の一部がチェンジアップが苦手という説があるのです。
この辺りを踏まえ、選手はさらに、投球フォームを見直していく必要があるのではないでしょうか。
無敵の魔球と言われ世に出たスイーパーですが、わずか数年で、多用することによる弱点も指摘されるようになりました。野球はまだまだ進化を続けるスポーツだと思います。