【今更聞けない…】ニュースでよく聞く『TPP』って何?
よくニュースで聞く『TPP』。
当たり前のように聞く言葉ですが、実際には「なんのこっちゃ」と、わかっていない人も多いと思います。
今回は、TPPの基本について、勉強してみましょう。
関税ゼロが目標!
まず、TPPは『Trans-Pacific Partnership』の頭文字を取った略称で、正式には『環太平洋戦略的経済連携協定』と言います。
TPPの目的は、太平洋側の国々による貿易の自由化を目的とした経済協定です。
現在は各国の思惑によって、全てを撤廃するという状況にはなっていませんが、将来的には全ての貿易の関税をゼロにすることを目標にしています。
TPP参加国は、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、アメリカ、ベトナムの12か国です。
TPPのメリットとデメリット
TPPのメリットとしては、下記の2つが挙げられています。
①貿易が活発になり輸出額が増える
②海外に工場がある会社は利益が増す
一方、TPPのデメリットとしては、下記の3つが不安視されています。
①海外の安い農作物が大量輸入されデフレになる可能性
②海外産の農作物に押され国産の農作物が売れなくなる可能性
③規制緩和により食の安全性が揺らぐ可能性
大規模農業で、沢山の数をさばける国にとっては、TPPの関税撤廃により、得られるメリットが大きいですが、日本のように、小規模で、高品質を売りにしている農家にとっては、TPPはまさに死活問題になってきます。
日本にとって得なのか?
TPPに関しては、日本の農家が全面的に反対をしており、現在は、日本の農家を守るために、コメなどの一部の項目だけは関税撤廃から除外をするように働きかけています。
しかし、TPPに参加しないとなってしまうと、世界経済から締め出しを食らってしまう可能性もあるため、TPPからの完全な脱退は現在のところ日本は考えていません。そのため、国益と日本の農業を天秤にかけた、難しい判断が求められています。