カキの生食用・加熱用は鮮度の違いじゃない?意外な違いとは
カキの生食用と加熱用、鮮度の違いでないのを御存じでしょうか。生食用も加熱用も鮮度は同じです。
今回はカキの生食用、加熱用の違い、完全陸上養殖のカキについて解説します。
カキの生食、加熱は加工と獲れた地域
カキの生食用、加熱用の違いは、獲れた海域と処理の仕方です。カキをはじめとした貝類は水中のプランクトンを餌にするので内臓に細菌やウィルスを蓄積します。このまま食べると食中毒の危険性があるのです。
食品衛生法で生食用は採取する海域、浄化方法が定められています。
カキは生食がおいしいという人もいれば、カキフライなど加熱した方がいいという人もいます。どちらが美味しいのでしょうか。
カキは加熱用の方が旨みはある
カキは加熱用の方が旨みが凝縮されています。
加熱用の方がカキの餌になる微生物がいる海域で育っているので、大きく育ちやすく、旨みも凝縮されているのです。中まで火をきちんと通すことで、貝類に多いノロウィルス、腸炎ビブリオなどのウィルス系食中毒の予防になります。
カキは、1時間に2リッターの海水を吸って吐き出すので、養殖や洗浄の過程で、海水につけている限り、気を付けていても食中毒の危険性は免れません。
そんな中、カキの陸上完全養殖に乗り出した会社があります。
陸の完全養殖カキも
生食でも当たるリスクがあると言われたカキですが、この問題を解決すべく、完全陸上養殖をてがけている会社があります。オイスター・バーで知られる、ゼネラル・オイスターです。
ゼネラル・オイスターが、完全陸上養殖の『あたらないカキ(エイスシー・オイスター・2.0)』を開発したのは、’06年のノロウィルス騒動がありました。
盛岡出身の吉田社長は、7割減となった客を元に戻す為、陸上完全養殖に乗り出したのです。味は臭みがなく甘く、生食、加熱どちらにも使えるカキだそうです。今後販路を広げていくと言います。
カキの生食用、加熱用まとめ
いかがでしたでしょうか、カキの生食用、加熱用は鮮度の違いでないことが判りました。ここまでの事を要約すると以下の通りになります。
- カキの生食用、加熱用は獲れる所と加工法で決まる
- 生食用は三陸産、加熱用は広島産が有名
- 鮮度で決まるのでなく、食品衛生法で決められている
- 生食用より加熱用の方が旨みがある
- 完全陸上養殖カキは生食であたるリスクを減らしてるのでお勧め
冬はカキが美味しい季節、生食用はオイスターバーで頂きましょう。