新型コロナで激増中!資本制劣後ローンって何?



新型コロナで事業規模の縮小・合併・倒産が相次ぐ中、注目されているのが資本制劣後ローンです。


震災など思わぬ災害が相次いだのをきっかけに注目された企業融資支援ですが具体的に、どの様な特徴があるのでしょうか。

資本制劣後ローンは借入をしても資本扱いになる

資本制劣後ローンは会社としての体力が弱った中小企業の救済に用いられる企業融資です。以下の特徴が挙げらえられます。

  • 借入をしても自己資本とみなされる
  • 震災対応型、新型コロナ対策など災害対策で用いられる
  • 経済産業省・中小企業庁が支援対策を行っている
  • 貸付限度は5年、10年、20年に別れている
  • 利率は2.6~3%

災害や疫病など思わぬ事態により事業が立ち行かなくなった中小企業に対し、公庫商工中金、労金が融資を行うのが劣後ローンになります。

ではなぜ劣後ローンは資本扱いになるのでしょうか

劣後ローンは何故資本になるか

劣後ローンが資本扱いになる所以は融資する金融機関のリスクだけではありません。

会社が倒産した場合、会社の資産整理後、債権者に資産を分配する事になります。
ところが劣後ローンを組む会社は資産の分配どころか分配する資産すら残ってないケースが多いのです。

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そのため資本に近い資金として資本制の高いローンに貸借対照表に計上しておき返済時期に企業に資産を蓄えさせるのが狙いです。

劣後ローンを受け取るメリットデメリット

劣後ローンを受けるメリットは以下の通りです。

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  • 公庫など政府機関系で劣後ローンを組むことで民間銀行の融資を受けやすくなる
  • 株式を発行せず資産増強できる

反対にデメリットは以下の通りです

  • 劣後ローンを利用しても財務そのものが健全化しているのではない
  • 返済期間が長期にわたる上、利率も高いので利用する際に注意が必要


赤字ベンチャーや町工場を支援する為の支援策として打ち出された劣後ローンですが、財務や事業内容は別に見なおしをしなければいけない事が判ります。

劣後ローンは企業の救済策であると同時に、自社で再建するチャンスを与えられると考えればよいのです。