【モチモチの木】モチモチの木は何の木?日本特有のあの木だった!



『モチモチの木』と言えば、『ベロ出しチョンマ』、『ゆき』と並び、作家斎藤隆介と切り絵作家・滝平二平が生み出した有名な作品です。

モチモチの木は、主人公の豆太がつけた名前なんですね。

秋になると、茶色いぴかぴか光った実を、いっぱいふり落としてくれる。その実を、じさまが、木うすでついて、石うすでひいてこなにする。こなにしたやつをもちにこね上げて、ふかして食べると、ほっぺたが落っこちるほどうまいんだ。

昼間はモチモチの木の下で『実を落とせ』と催促する豆太なんですが、夜中になると小屋の外にあるモチモチの木が、自分を脅すお化けに見えて、1人でせっちん(お手洗い)にもいけない。

小屋を見下ろす大木で、秋に実をつけるモチモチの木。何の木でしょうか。

モチモチの木=栃(とち)の木だった

モチモチの木は、栃の木です。

日本特有の木で、でっかい木だと豆太が言うのも無理はなく高さは30m、幹の太さは2m。7階建てのビルが小屋の横に突っ立っていてるのと同じです。

実は栗に似ていますが、アクが強いので虫が寄り付きません。食べるまでに水にさらし、茹でて、皮をむき、広葉樹の灰で煮て、実が乾いたら粉にします。

餅米に混ぜて、栃餅にした為、豆太が住む峠の山道の様な所では飢饉に備えた備蓄食として栃の木が植えられていたのでしょう。

モチモチの木が教えてくれたもの

創作民話・モチモチの木が教えてくれたものは、優しさの中にある勇気です。

霜月(11月)20日の丑三つ時(夜中2時)に、モチモチの木にきれいなあかりが灯る。じさまも、熊と戦って死んだ豆太のお父さんも見た。勇気のある子供1人しか見えない、と、じさまから聞いた豆太ですが、豆太は布団をかぶって寝てしまいます。

ですがその日の夜中、じさまは腹痛でのたうち回り、豆太は半里(2km)先にあるお医者さんに行きました。その帰りに、モチモチの木に灯りがともるのを見たのです。

お医者さんは、モチモチの木に雪が積もり、その後ろに満月が見えたから、灯りがともった様に見えたというのです。モチモチの木が持つ美しさと共に、豆太は弱虫じゃないと教えたかったのかもしれません。