日本にも氷河があるって知ってた?富山県と長野県の氷河
南極大陸、ヨーロッパのアルプス山脈などをはじめとし、世界には大昔からの氷の塊「氷河」があります。一昔前までは日本に氷河は無いとされてきましたが、近年になって日本で氷河が次々と発見されているのはご存知でしたか。
2012年に認定された富山県の立山連峰の氷河
日本海に近い、富山県と長野県にまたがる場所に、標高3000メートルの飛騨山脈があります。飛騨山脈の富山県側では、2012年になってから正式に氷河が3ヶ所も確認されています。氷河であることが認定される条件とは、氷が溶けずに残っていることや、氷が長期間に渡って流動していることが挙げられます。
立山は標高3015メートルあって、飛騨山脈を代表する山ですが、立山の東側の斜面にある「御前沢氷河」は、全長がおよそ700メートル、面積は約0.1km2あります。
立山の北にある標高2999メートルの剱岳には、2つの氷河が確認されています。ひとつは「小窓氷河」で、全長はおよそ900m、面積は0.17km2と比較的広さのある氷河です。もうひとつは「三ノ窓氷河」で、全長はおよそ1,200メートルと長く、面積はおよそ0.13km2あります。
2015年には鹿島槍ヶ岳の氷河もみつかった
富山県と長野県の県境にある鹿島槍ヶ岳は、標高2889メートルの山ですが、この山の大町市側のカクネ里雪渓と呼ばれる巨大な氷の塊が、氷河であることがわかりました。標高1800メートルから2200メートルの位置にあり、長さは700メートル、幅400メートルほどの規模で確認されています。氷の塊は流動していることが確認されていますので、明らかに氷河の特徴を備えているといえます。
この氷河は日本で4番目に確認されたものとなり、長野県では初めて確認されたことになります。
長野県には飛騨山脈のほかにも木曽山脈、明石山脈など3000メートル級の山々があります。もしかして他にも氷河が見つかるという可能性はあるでしょうか。